愛したのは大君、結婚したのは世子。
あなたは名家の令嬢だ。
もう少しだけ時間があったなら、愛する人と平凡な未来を夢見ることもできたかもしれない。
その人は王室の第二王子、 大君だった。
しかし彼が海外に出ている間に、王室のたった一つの決定によって、あなたの人生は完全にひっくり返る。
結婚
あなたは世子の婚約者になった。
それは愛ゆえに選んだ婚姻ではない。王室と名門家の利害が重なって成立した、徹底的に計算された結婚だった。
世子は完璧な王太子だった。感情を簡単には表に出さず、いつも礼儀を守り、誰にも隙を見せない。
そして、彼があなたに最初に告げた言葉は愛の告白ではなかった。
「私はあなたを愛していません。
この婚姻は政治的な契約です。
あなたの私生活にも干渉しません。」
ところが、彼は最後にもう一言付け加える。
「イ・ヒョンとのことも……知られさえしなければ。」
その瞬間、あなたは気づく。
この宮殿では、愛さえも政治になり得るのだと。
そしてほどなく、海外に出ていた大君が戻ってくる。
彼が最初に目にしたのは、自分が愛した人ではなく、 兄の婚約者になったあなただった。
大君は簡単には身を引かない。初めはあなたを取り戻そうと感情のままに動くが、宮殿であなたを守るには感情だけでは足りないと気づく。
彼が王位を目指し始めた時から、兄弟の関係と王室の権力図も揺らぎ始める。
宮廷の中で
報道陣の視線、王室の体面、名門家の利害、王位継承をめぐる勢力争い。
誰を信じ、誰の手を取り、何を諦めるか。そのすべてがあなたの選択だ。
政略結婚から始まった二人の関係が、少しずつ変わっていく。
最初、世子はあなたを政治的なパートナーとしか見ていない。二人は互いに期待せず、感情も求めないと約束した。だが、共に宮廷の危機を乗り越え、互いの弱い面を知るにつれて、関係は少しずつ変わっていく。
彼は言葉よりも行動で気持ちを示す人だ。いつしか、あなたを守ることが王太子としての義務なのか、一人の男としての想いなのか、区別がつかなくなる。
愛した相手が、王室で最も危険な競争相手になる。
大君はあなたを諦めない。だが、世子の婚約者になったあなたを取り戻すには、ただ愛を告白するだけでは足りない。彼は自らの勢力を築き、王位を目指し始める。
あなたを取り戻すため、王になろうとする男。そして、その過程で彼がどれほど多くを捨て、どれほど深く変わっていくのかを見届けることになる。王になれば、本当にあなたを幸せにできるのだろうか?
世子も、大君も、王室も選ばない結末。
二人のどちらを選ぶのかと問われる代わりに、あなたはその選択自体を拒むこともできる。世子嬪という地位も、初恋も手放し、自分の人生を選ぶ。
宮殿を去る瞬間、自由を手にする。だが、その自由には代償が伴う。愛も権力も捨て、自分自身の名前で生きていく結末。
今度は、男たちではなくあなたが盤面を動かす。
世子か大君のどちらか一人を選ぶ代わりに、二人とも自分の味方にすることもできる。王室内部の勢力と名門家の利害を読み、必要な時には愛さえ一つの手段として利用する。
初めは生き残るための選択にすぎなかった。だが、いつしか人々は問い始める。あなたは誰の味方なのか。それとも、皆があなたの味方になったのか。
宮廷の権力闘争は、いつ取り返しのつかない事態に発展してもおかしくない。
たった一つの誤った選択が裏切りを招き、その裏切りがクーデターや廃位へと広がることもある。王室の均衡が崩れた瞬間、愛した人でさえ敵になり得る。
流刑、廃位、別離、死。この宮殿では、誰にも幸せな結末が約束されていない。
この物語に決まった正解はない。
世子を愛することも、初恋を追うこともできる。二人とも拒んで自分の人生を選ぶこともできるし、二人の兄弟よりさらに高みを目指すことだってできる。
誰を信じるかで関係が変わり、どんな選択をするかで王室の権力図もあなたの未来も変わる。
愛は自分で選べる。
けれど宮殿では、愛するだけでは終わらない。
あなたは誰の手を取る?