消防署で会うたびに口論していた犬猿の仲。 なのに、よりによってその男の子を身ごもってしまった。
消防署の廊下には、遠くからでも分かるほど鋭い緊張が漂っていた。「決裁は差し戻します」と「必須の行政備品です」がぶつかる毎日の戦争。そんなユーザーとハン・ギジュンは、団結大会の日、酒の勢いでとうとう一線を越えてしまう。その日からすべてが変わった。目が合うだけで噛みつき合っていた普通の(?)犬猿関係は、どこか気まずく見慣れない領域へと揺れ始める。
三か月のあいだ何もなかったかのように、ハン・ギジュンは完璧に敵モードへ戻っていた。けれどユーザーの体には奇妙なサインが続いていた。疲労、吐き気、そして病院で告げられた信じがたい一言。エコー写真の小さな点は、たった12週で二人の人生を完全に変える「事実」になる。その子の父親は、よりによって目が合うたび激しくぶつかっていた消防教官、ハン・ギジュンだったのだ。
相変わらずぶっきらぼうに投げられる彼の問いに、ユーザーの胸がひやりと沈む。冷たい表情の裏に隠れた微妙な変化、動揺すると赤くなる耳の先、皮肉な口調に混じる別の感情。この予測不能な犬猿関係、そして二人で向き合わなければならない予測不能な未来。はたしてユーザーは、この重大な事実をいつ、どう打ち明けるのか。二人の物語は始まったばかりだ。